アクアエクササイズとスイミング 水泳用語辞典 スイミングテクニック スポーツクラブと室内プール

既往症と疾病


■ 急性疾患(きゅうせいしっかん)
■ 感冒(かぜ)
■ 喘息(ぜんそく)
■ 心臓病(しんぞうびょう)
■ 腎臓・肝臓(じんぞう・かんぞう)
■ 花粉症(かふんしょう)

急性疾患(耳鼻咽喉科・眼科・皮膚病)

自覚症状はどんなに軽度であっても,以下の発熱をともなう場合は,泳いでも水に入って運動してもいけません。

耳鼻咽喉科疾患

中耳炎,扁桃腺炎,副鼻腔炎などの場合は泳いではいけません。単に扁桃腺が肥大しているとか,鼻アレルギーがある程度で泳ぐのを禁止するのはいきすぎと思われます。水泳をしても変わりなければいいのですが,症状が悪化すれやめなければなりません。

眼科疾患

結膜炎などの炎症性疾患がある場合は,泳いではいけません。

皮膚病

皮膚病であれば,原則的に泳いではいけません。ただし伝染性の可能性のまったくないもの,泳ぐことによって悪化する怖れのないものなどは許されません。

■ 急性疾患 このページの先頭へ

感冒(かぜ)

症状がきわめて軽度であっても,数日安静にして治るものであれば,治ってから泳ぐようにしましょう。判断が難しいのは,鼻水,クシャミ,軽いセキが出たり消えたりするような症状が数カ月続いていて,他に悪いところもないので,医師から「風邪でしよう」と言われているような場合です。

  • プールから上がった後のうがい。
  • 乾布摩擦の励行。
  • 体温の保温に気をつける。
  • 汗をかいたら乾いたものと取りかえる。
  • 寝冷えをしないようにする。

などの処置を充分にした場合,ひどく疲れるほど泳がなければ,かえって結果が良好な場合が少くありません。

風邪に油断は禁物です。インフルエンザなどの原因となるウイルスの働きを弱めて,免疫細胞を増やすにはビタミンCが有効です。皮膚や粘膜などを強くするビタミンA,殺菌や強壮作用のニンニク,せきの緩和には羅布麻茶がお薦めです。

■ 感冒 このページの先頭へ

喘息(ぜんそく)

気管支喘息は気管支炎とは関係ありませんが,喘息性気管支炎は気管支炎が原因で喘息の症状がおこることだなどといわれます。両者の間には必ずしも明確な境界が存在しません。喘息性気管支炎ならば,風邪をひかないようにして,気管支炎をおこさないように気をつれば,工夫次第で喘息発作に苦しまなくてすみます。

その点気管支喘息は,何かわからない状態が引き金になって突然におこるので,回避しようにも工夫の余地がない場合も少くありません。喘息患者の多くは,発作がおきた場合,その発作を沈静させるための対症療法だけを受けているのが現状です。そこで医師に勧められ,喘息体操や水泳をしたりして強壮療法したりしますが,発作を鎮めるための薬物療法のような即効の効果はありません。

泳ぎをはじめると,悪化したのではないかと思えることも珍しいことではないようですが,運動することによって呼吸筋を鍛え,呼吸機能が改善されるように,呼気性呼吸困難という喘息の本質を考え,気長に努力することが大切です。

■ 喘息 このページの先頭へ

心臓病(しんぞうびょう)

必要以上の安静はかえって心臓病にとって有害だ,といわ
れるようになりました。ヂフテリアなど簡単には運動許可が出ない場合もありますが,心臓弁膜症のような場合は,手術適応の可否や,代償能力の程度などから,運動処方が許可される場合があります。虚血性心疾患は増加していることもあり,どのような運動をさせるべきか問題のあるところです。もちろん程度が悪ければ,安静にしなければなりませんが,発作も起こらなくなって相当期間経過していて,医師の許可が出れば,いくつか条件を設定して運動することは可能です。

そこで泳ぐ場合は,以下のように設定してみました。

  • 水温28℃以上。
  • 最初はゆっくりで,途中でも激しい動きをしない。
  • 少しでも息苦しさを感じてはいけない。
  • 少しでも気分が悪い,胸に痛みを感じたりするような時は直ちに中止し,速やかに医師の診察を受ける。
  • 異常がない場合でも,心拍数は120/分以下で泳ぐ。
  • 距離または時間は相当長くしてもよい。しかし泳げる人でも800メートルぐらい泳いだら休憩をとる。
■ 心臓病 このページの先頭へ

腎臓・肝臓病(じんぞう・かんぞうびょう)

自覚症状はどんなに軽度であっても,以下の発熱をともなう場合は,泳いでも水に入って運動してもいけません。

腎臓病 (じんぞうびょう)

腎臓に明らかな機能障害があると指摘されたような場合は,すべて運動をしてはいけないと考えるのが常識的です。

腎臓病とはいっても,実際に悪い部分とその原因や程度によっては,むしろ運動が不足することが問題だという考え方もありますが,どちらかといえば,その機能の生理的状態を維持しようとすれば,負荷を軽減して保護することが大切な臓器だといえます。泳ぎは原則的に禁止と考えた方がよいでしょう。

肝臓病 (かんぞうびょう)

肝臓も運動ストレスには,あまり強くない臓器です。この病気は自覚症状がないことが珍しくないところに,取扱いのむずかしさがあるようです。もちろん,肝硬変や慢性肝炎と診断されている場合は,たとえ自覚症状が落ちついたと思える時でも厳重な注意が必要です。

解かりやすくいうと,階段の昇り降りを数分行ったりしただけでも,出血性疾患を誘発したりすることがあります。要するに肝臓の場合も腎臓と同様,鍛えるというよりは,できるだけ負担を少くすることを考えるのが原則です。

■ 腎臓・肝臓病 このページの先頭へ

花粉症

花粉症を軽くする日常生活のポイント

  • 花粉の飛散情報に気をつける。
    その日の天候によって飛ぶ量が違います。特に雨上がりで晴れた風の強い日にたくさん飛びます。可能なら外出はひかえます。
  • メガネやマスクなどで花粉をガードしましょう。
    普通のマスクでも内側のガーゼを重ねたり湿らせ,メガネはゴーグル型がより効果的です。
  • 洗濯物を外に干さないようにしましょう。
    この時期の洗濯物は乾燥機で乾燥させたり,ふとんは花粉を払い落としてを干して取り込みましょう。
  • 花粉のつきやすいウールはできるだけ避けましょう。
    河川や綿製品を着るといいでしょう。
  • 室内に花粉を持ち込まないように。
    外出から帰ったら家に入る前に,衣服のすそをよくはたきましょう。花粉は重いので,特にズボンのすそをよくはたきましょう。
  • 外出後はうがい・洗顔
    帰宅したらうがいや洗顔をし,入浴したらシャンプーをしましょう。鼻を洗浄するのも効果的です。
  • 窓やドアはできるだけ閉める
    花粉量の多い時間帯はできるだけ開閉はひかえましょう。
  • 掃除をする
    じゅうたんなどは花粉がつきやすいので,こまめに掃除をして花粉の数を減らしておきましょう。
  • 空気清浄機を使う
    空気中に浮遊している花粉を除去できる空気清浄機も使ってみましょう。
  • 適切な薬物で治療する
    急に花粉症の症状が出るときもあります。目が痒い,鼻水やくしゃみが出るなどの症状が出たら,医師に相談しましょう。

アレルギーは,体内に入ったアレルゲンに対抗しようとして,からだの免疫システムが過剰に反応して起こります。ビタミンB6,アレルギー症状の改善にDHA,EPA,α-リノール酸などをとって,免疫力を高めましょう。
■ 花粉症

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[更新日]2019/01/17