必要以上の安静はかえって心臓病にとって有害だ,といわれるようになりました。ヂフテリアなど簡単には運動許可が出ない場合もありますが,心臓弁膜症のような場合は,手術適応の可否や,代償能力の程度などから,運動処方が許可される場合があります。虚血性心疾患は増加していることもあり,どのような運動をさせるべきか問題のあるところです。もちろん程度が悪ければ,安静にしなければなりませんが,発作も起こらなくなって相当期間経過していて,医師の許可が出れば,いくつか条件を設定して運動することは可能です。
そこで泳ぐ場合は,以下のように設定してみました。
- 水温28℃以上。
- 最初はゆっくりで,途中でも激しい動きをしない。
- 少しでも息苦しさを感じてはいけない。
- 少しでも気分が悪い,胸に痛みを感じたりするような時は直ちに中止し,速やかに医師の診察を受ける。
- 異常がない場合でも,心拍数は120/分以下で泳ぐ。
- 距離または時間は相当長くしてもよい。しかし泳げる人でも800メートルぐらい泳いだら休憩をとる。