水中に立ったあと水底を蹴ってジャンプし、顔を水中と水上に出し入れして、呼吸をしながら上下運動をすることをボビングという。
水面を上下させて呼吸の練習をするとき、吸気は水上で一気に息を吸いますが、水中で息を鼻と口から少しずつ吐く(バブリング【Bubbling】)ようにするとリラックスできます。
バブリングは、ボビングと併用すると、自然に潜ることもおぼえられるということもあります。息を吐きすぎると苦しくなることに注意しながら、吸いすぎた息を楽になるまで出すようにします。
だたし、スイミングスクールなどで教程として初心者に教えているところもあるようですが、泳ぐ動作に水中を足でけることはありませんし、溺れかけた時の訓練の一環だとしても、泳ぐことを教えるスイミングスクールでやることではないと考えます。
泳ぐときの呼吸の訓練だとしても、必死な状況を作って無理にやらせてはいけません。水中ではしっかり口を閉じて息を止め、口が水上に出た状態で息を継がせることが大切で、溺れたような状況での水泳訓練はとても危険です。
しっかりと訓練を受けたことのない指導者が「水慣れ」と称して、見よう見まねで幼児に苦痛なBubblingを長時間させると、水を飲みすぎて「水酔い【注】」になり危険なこともあるので注意が必要です。
【注】水酔いとは、水を飲みすぎて血液中の塩分濃度が極度に低くなることが原因で、脳が一時的に膨張し、覚醒水準が低下するための症状。(出典:小野三嗣著「母のための健康学」より)