腎疾患にともなう蛋白尿の場合は,原則として運動は禁止ですが,その蛋白尿の原因が腎臓ではない時のことです。激しい運動の後の蛋白尿は,相当な運動経験のある健康な人でも決っしてないことではありません。
しかし,少くとも蛋白尿の程度がひどいということは,それだけ腎臓機能の負担が増えているということで,強度の蛋白尿は運動が激しすぎることを示すものです。トレーニングとして水泳をして選手などは,運動時間を短かくしたりして,様子を見ることが大切です。
これに対し,早朝の尿にはまったく異常がないのに,長時間立っていると起こる,起立性蛋白尿の場合はまったく別です。脊柱を正しく保つための靭帯や筋肉が弱っていることに起因する症状でしたら,運動によってそれを強化することが考えられます。
いうまでもなく,程度のひどい場合は少しずつ鍛えて行き,絶対にあせってはいけません。はじめから効果をあげようと急ぎ過ぎると,かえって有害な場合もあります。