人類は親指が他の四本の指と対向できるようになって,猿とは違う文明の道を歩んだといわれています。最近携帯電話で文字を入力したりゲーム機で遊ぶときに,親指を器用に使う若者が増えてきました。この親指がさらに上手に使えるようになると,いま使用しているパソコンのキーボードも変わるに違いありません。
いきなり余談になりましたが,人類は道具を使って文明を作ったのと同じように,便利な道具ならばむしろ積極的に活用すべきです。しかし,水を有効に利用するということは,安易に器具を使うより,水のメリットを最大に引出す利用法にあるのです。
水の中を歩くアクアウォーキングに用具は不用です。水の抵抗は「速度の2乗に比例」しますから,自分の歩くスピードを上げれば,抵抗が増してきつくなります。用具を使うことよりも,十分な手足の屈伸で抵抗を増す工夫が大切です。同じようにアクアビクスも器具を使う必要もなければ,運動を助ける補助具としての用具も無用です。ただ,水中でのリハビリ用として,浮き具は必要かも知れません。
泳ぎをおぼえるのに使われる道具に,ビート板と身体に付けるスイミングヘルパーがあります。乳児や幼児が腕の上腕につけるスイムフィックスもありますが,いずれの使い方も正しくないと,せっかくおぼえた泳ぎの弊害になる場合もあります。その他上手に泳げる人がさらに上達するしたり,泳力向上のための練習用具があります。