心拍数は性別や年齢によって違いがあります。平常時の脈拍は,年齢とともに下がっていき,中高年以降はまた上がります。最大脈拍数は,12才頃に最高になり,それ以降は少しずつ上がらなくなります。性別による差は,女性は男性に比べ,全体に少し高めになります。
水の中で無重力になると,体の各部での血圧の偏在性がなくなり,脈拍数は陸上に比べ低くなります。そこで運動強度の目安を,陸上の心拍数で見るのになれている人にとっては,陸上と水中で同じ運動を行った場合は,水の中での心拍数に1割程度を加算しなければなりません。
したがって,陸上に比べて心拍数の上がらない水中で運動するなら,運動のリズムは陸上より高めでも良いことになり,アクアウォーキング中の音楽であれば,1分間に110~130ビートくらいが適当です。みぞおち位の水深を,110~130bpm(beats per minute)のリズムで,正しい姿勢を保ちながら手足を動かすことによって,目標とする有酸素運動の心拍数を維持しやすくなります。
ウォーキングの歩調や歩幅を,一定の状態に保つためには,メトロノームやリズムボックスなどを使用するのもひとつの方法です。リズムにウォーキング動作を合わせれば,歩調が乱れずに運動の強度も維持しやすくなります。泳ぐときも同じことが言えますが,既存の音楽を使うなら,メロディーだけかリズム音楽にすべきです。