筋肉と言うと一般的には,腹筋や背筋太ももの大腿筋など,大きな筋肉を想像いしますが,筋肉には運動などで使うこれらの大きな筋肉のほかにも,呼吸や食事などで使われる小さな筋肉も含め,筋肉は生命活動の原動力といえます。
その筋肉はどのように強化するのが理想的なのでしょうか。人間のからだの細胞は,傷つくと壊れて死んでしまいます。ところが筋繊維は運動によって傷ついたり痛んだりすると,元の状態に戻そうと修復したり,さらに強くなろうとする働きがあります。
筋肉がこのような元の状態より,さらに強くなろうとする働きを助けるのに適度な「休養」と「栄養」が必要なことはいうまでもありません。
筋肉づくりに必要な栄養は,ロイシン・イソロイシン・バリンなどのBCAA(分岐鎖アミノ酸)と呼ばれるもので,肉などのたんぱく質に含まれています。この分岐鎖アミノ酸は他にも,脳の疲労を軽減する働きもあると言われています。
この栄養素を摂るのは,運動終了直後か就寝前と言われています。つまり,成長ホルモンが分泌される前に摂るということになります。サプリメントと糖質であるフルーツジュースなどと一緒に摂るといいでしょう。
傷ついた筋繊維の回復は,さらに太くなって回復するといわれていますが,筋繊維の数が増えて結果的に太くなるのかどうかは分かっていません。いずれにしても,強い運動と適度な栄養と休息により回復するのは明らかです。
水泳を競技として行う場合は,筋肉ムキムキの状態がいいとは言えません。筋肉には大きく分けて白筋(速金)と赤筋(遅筋)がありますが,運動の前後にストレッチやマッサージをして,柔軟性のある筋肉を得ることが重要です。