極端に言えば「指相撲」以外の陸上運動も全身の運動だが、陸上運動が主に下肢の筋肉によって運動エネルギーを得るのに対し、スイミングは下肢と上肢の筋肉を総動員して推進力を得るためにそう呼ばれる。
上肢の動作は肩を旋回して行われるので、躯体と上肢に付着するほとんどすべての筋が動員されます。特に、上半身の運動効果は他の運動ではあまり使うことのない大胸筋、三角筋、上腕三頭筋、僧帽筋などを頻繁に使うことによって、特に良く発達します。
また、骨格筋が一定のリズムで交互に動くことによって、静脈の血液が心臓に戻るのを助ける働きもあります。このことは、疲労の原因となる老廃物を還流させことになり、健康の改善にもつながります。
よく、「水圧」や「水平姿勢」であることが血液の循環も促進されるといわれますが、血液の流れそのものに重力の影響はないので、むしろ「ゆっくり」でも一定のリズムで長く続けることで、全身運動としてのメリットであるエアロビクス効果を期待できるといえます。