
片手が前に伸びている間にその手とは反対側に頭を回し,顔を上げて呼吸をします
呼吸のタイミングは,片手が掻き終わったときに,頭を回して水面上に口を出して息を吸い,頭を回しながら元に戻します。
理論的には片手が掻き終わった直後は,もう片方の腕のリカバリーのために肩も上がり胸郭も開いているので,呼吸がしやすくなっています。
さらに手が掻き終わった直後はスピードも乗っていて,頭によってできた波が口元で水面が下がるので,その窪みで息継ぎがしやすくなります。
左手が入水したら右側に「パッ」 右手が入水したら左側に「パッ」
クロールの呼吸は1サイクル(左右1掻き)に1回でも2サイクル(左右2掻き)に1回でも,回数によって泳ぎに影響することはありません。また左右どちらかやりやすい方でやれば良いのですが,できれば左右両方で息継ぎができるように練習しましょう。
それでも苦しかったり息継ぎがうまくできない場合は,前に伸ばした手を長く滑らせ(グライド)ながら,長めに呼吸をしてみましょう。
+ 呼吸のしやすい方から練習してもいいのですが,できれば最初から左右両方でできるようにしましょう。最初から決めてやる必要はありません。泳ぎが上手になれば次第に呼吸も上手になり,自然に呼吸のしやすい方でやるようになります。(得意な方の片側だけ練習していませんか?)
+ 手が前で入水するとき1(右手)2(左手)と数えて,2で左手が入水して前に伸びている間に呼吸をします。これを繰り返すと(1と2で1サイクル)1サイクルに1回ずつ呼吸をすることになります。1と2と3で呼吸を繰り返せば右と左を交互に呼吸することになり,2サイクルに1回の呼吸を繰り返すことになります。1回ずつどちらかの呼吸に慣れてきたら、2回ずつも練習してみましょう。(交互呼吸ができると本当の意味でのタイミングが分かります)
+ 腕を大きく外側に回して胸を開けば,一見呼吸をしやすいように見えますが,肩を上げれば自然に頭も回って口が水面近くに出てきます。ビート板などを利用して,片手ずつ掻き終わったら肩を回して顔を上げる練習をお薦めします。呼吸のために泳ぎがあるのではないので,ローリングしながら呼吸を入れることを覚えましょう。(腕のぶん回しは泳ぎとして格好悪いと思いませんか?)
+ クロールで長く泳ぐ場合には必要で,それ以外は必要ありません。長く泳ぐなら背泳ぎで泳ぐと言う方法もあります。クロールの呼吸を教えるために無理なリズムを教えるのは無駄なことです。
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