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水泳の基礎知識と泳ぎの理論

立ち泳ぎ

立ち泳ぎと言えば,波の高いとき,物を持っているとき,周囲の様子を見るときなどの泳ぎかたとして,古式泳法の動作を想像します。しかし現在でも水中の基本動作として,水球やシンクロナイズド・スイミングや水難救助法の基本動作として,欠くことのできないものとなっています。

立ち泳ぎの種類にも,踏み脚・あおり足・蛙足などさまさまです。立ち泳ぎは呼吸のために,頭部を水面上に出して置くという最低限の条件があります。もちろん何かを身につけるときには,その比重が水より軽ければその分だけ揚力は少なくて済み,水より重ければ余分な揚力が必要になります。

反対に重さのある物を持つか身につけた場合は,通常以上の揚力が必要になります。また例えば大波に対処するときなどは揚力に大小があったほうがよい場合がありますが,比較的水面がおだやかなときは継続した揚力を与えておいたほうが合理的です。もちろんこの立ち泳ぎの次の動作をどうするか,ということでも方法は違います。急に飛び上がる場合,前方に飛び出す場合,向きを変える場合,それでれ足の使い方が違います。

しかしここでは,すべての立ち泳ぎの基本である「交互踏み足」について述べたいと思います。これは比較的静水で,物を持ったりつけたりしないときに適しています。そしてこの基本動作をマスターすれば,様々なことに応用することができます。

陸上で両足を揃えて立ちます。片脚のひざを曲げて前に出し,かかとを少し外に出すようにしてつま先を立てます。つぎにかかとから外側に弧を描くようにして円く回し,指先がそれを追うように足の裏で水を押し込みます。これを左右交互に行います。この動作が上手くできたら,プールサイドに腰掛けて,左右交互に水の中で同じ動作を繰り返します。慣れてきたら,プールの中に入って練習します。

[更新日]2017/05/04