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水泳の基礎知識と泳ぎの理論

浮力と揚力と推進力

水中で浮かそうと働くする力が,静的な場合を浮力といい,動的な状場合を揚力といいます。水泳ではその総合して働く力を,浮揚力といっています。人間の比重はだいたい1前後ですが,個人的な差と呼吸をしたときとしないときの違いがあります。これに対し揚力は,スピードに比例して増加します。そしてスピードは推進力に比例し,抵抗に反比例します。

人間は水に沈むことはありませんが,浮力だけで呼吸のために頭を持ち上げて,口を水面近くまで出すことはできません。さらに息をいっぱい吸い込んだとしても,鼻から呼吸をすることさえも困難です。この状態を続けていたのでは,水泳になりませんから,呼吸をするために揚力が必要になります。それには前進するスピード(推進力)が必要になります。

その推進力はどのようにして生み出されるかを簡単に説明しましょう。

  • ボートのオールなどによる作用と反作用によって生じる。
  • 飛行機の翼による流体の分子が速く動くと圧力が下がることによって生じる。
  • 魚のヒレのように流体を層流化してスクリューのように使うことによって生じる。

そのほか複雑な推進力がからみあって発揮されます。

人間は動力の付いたボートのように,体を浮かせるほどの推進力を出せればいいのですが,抵抗は速度の2乗に比例して増加します。水泳では推進力を発揮することよりも,抵抗を最少限に抑えながら,いかに推進に利用するかが最大の問題になります。

[更新日]2017/05/02