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運動の知識

肥満解消のためのダエット

ダイエットだけで減量すると,一時的に痩せることによって,健康状態を悪化させたり,太りやすい体質になってしまったりすることが多いようです。極端に肥満して,そのまま運動することができない場合は,食事療法による減量が必要ですが,それ以外の場合は運動しながら食事制限をして減量するほうがいいでしょう。

しかし,運動のみで減量すると,多くの激しい運動を行わなけれぱならず,障害を起こし易くなります。その結果,運動を継続することができなくなって,減量できないということが起こります。そこで,肥満を解消するためには,食事制限と運動を組み合わせて行うほうが成功する確率が高いといえます。

ダイエットの基本的な考え方

雑誌などで紹介される「○○ダイエット」とよぱれるものの多くが,短期間の減量を主眼にしていて,痩せたいという願望を商売にしたものがほとんどです。体重が減ることは痩せたことの証ではありますが,からだの中の何を減らすかによって健康を害する可能性すらあります。原因が改善されないままの極端な食事制限は,長続きしないために失敗することが多く,仮にダイエットできても再び肥満する確率が高く大変危険です。

肥満している人のエネルギー摂取量の調査によると,食ベ過ぎて太っている人は全体の30%程度で,残りの60%以上は運動量が少なすぎることによって肥満していることがわかっています。つまり,60%の人は摂取エネルギーが同じであれば,運動することによって痩せることができますが,30%の食ベ過ぎて肥満しているいる場合は,運動だけで減量できないため,運動にあわせた食事制限が必要になります。

食事制限の考え方は,食生活や生活習慣を改善することによって,結果として摂取エネルギーを減少させるようにすべきです。単純に「食ベないようにする」のではなく,食べ過ぎてしまう原因を取り除くことによって,「食ベ過ぎずなくてもすむ」ように食習慣も改善することが大切なのです。

痩せすぎても危険

偏った減量も問題ですが,ダイエットによらない痩せすぎにも問題はあります。痩せすぎるは何がいけないのかと言うと,骨量や骨質などが低下すると,骨折の危険性を高めたり,猫背の原因になったりもします。特に高齢者の骨折は寝たきりの原因にもなることから,極力避けなければなりません。

生涯にわたる骨量の維持は,成長期の多様な運動による刺激と,バランスの良い食事によってカルシウム,タンパク質,ビタミンなど骨作りに必要な栄養素が摂取されなければならないのに,この時期に偏った食事や無理な食事制限をすると,骨だけでなく筋肉や運動器にとっても好ましくありません。

成長期に比べればはるかに少なくなるものの,ジョギングやウエイトトレーニングなどによる骨への刺激と,骨に付着する筋の刺激によって骨の代謝は高まりますので,大人になってからの骨量や骨質を改善することは可能です。生涯健康であるためには,大人になってからでも適度の運動と栄養のバランスによって,からだだけでなく骨の健康維持に努めたいものです。

[更新日]2017/03/18