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水の特性とパワー

水圧や水の成分

圧力が水中運動に与える影響について,パスカルの法則によれば,液体中の物体にかかる圧力は,深さが一定の場合すべての方向に均等であるとされます。

水深が深くなれば水圧は高くなりますから,人間が水中に立った場合下半身が深くなるために,よく「静脈の血液が環流される」と言われたり,呼吸による還流も起こるなどと言われます。

しかし,その程度の水による作用は,水の中で運動することに比べたら微々たるものです。大切なことは静水圧は血液静脈圧と釣り合うために,水中で運動するときの妨げにならないという程度に理解すればいいでしょう。

むしろ,成分の違う海水中で運動を行えば,運動の量を減らしても様々な効果を得ることができるために,運動療法に利用でき効果も期待できると考えられます。

海水による効果

地球上で海洋の面積は約70%ですが,人間のからだも約70%が水分でできていて,血液や羊水なども海水の成分に似ているといわれています。その海水をリハビリテーションや健康に役立たせれば,淡水より高い効果が期待できないでしょうか。

海水を利用するといっても,海水中で運動するということです。海水は淡水に比べて「浮力」が高いので,からだを浮かせるための浮遊具などは不要になり,リラックスして運動できたり,リラクゼーション効果を期待できます。また密度が高いので粘性を生かしたより効率的な運動ができます。

海水中のミネラルは,塩化物泉の温泉に入ったときのように,血液の循環を良くし,新陳代謝や保温効果を高めます。さらには,病気の予防や治療,皮膚の改善にも効果が期待できます。

[更新日]2017/03/26