クロールのキック
クロールのキックで陥りやすい欠点
クロールのキックの動作中、膝がまっすぐ伸びたままだと、足の差圧による推進力は得られますが、必ずしも泳ぎにプラスになるとは言えません。
10才以下のスイマーに見られる、膝が伸びたキックが必ずしも悪いとは言えません。四肢筋より躯幹筋が先に発達した年代では、膝をリラックスして曲げるより、膝を伸ばすことで、躯幹筋の強力なパワーを得ることができます。
また、キックアップの足は、水面スレスレから水中に蹴り下ろされ、決して足の甲が水面上に出ることはありません。
足のすべてが水面上に出た後で水中に入る蹴り下ろされるキックは、多くの泡を水中に持ち込んで、不要な渦と泡の抵抗を作り出してしまいます。
水面上で渦と泡による抵抗をできるだけ少なくして、その反動として深く蹴り下ろされるキックで、前進を妨げる抵抗を作らないようにすべきです。
クロールのキックの種類
キックのパターンには次のようなものがありますが、スイマーの泳ぎが、如何にスムーズに泳ぐことができるかによって決定されるべきです。
6ビートキック: 1サイクル(左右腕の掻きが一回)のストローク中に、6回のキックダウン(蹴り下し)があるキック。必ずしも片足3回にならなくとも良い。また、6回以上に羽ばたくようなキック(フラッターキック)が数回入る人もいます。
4ビートク口スオーバー: 1サイクル4回のキックダウンの途中に、1、2回の足をクロスが入るキック。この脚のクロスオーバー(交差)は、呼吸のために頭を回したときに起こりやすい。
2ビートキック: 1サイクル中に2回のキックダウンがあるキック。右手が入水した後に左足のキックダウンがあり、逆に左手が入水した後に右足のキックダウンがあるキック。脚の動きがスムーズなキックを特に「ピュアー2キック」と呼ぶ。
2ビートクロスオーバー: 2ビートキックと同じキックだが、1サイクルに要する時間が長いと、ストロークの途中で止まったり、呼吸のために身体が傾いて、キックの途中の脚がクロスするキックをいう。
上手なキックを進もうとして、キックに合わせたストロークをすべきではありません。つまり、スピードを上げようと無理に6ビートで泳ごうとしてはいけません。常に自然なストロークのリズムに合わせたキックをすべきです。
クロールのキック
クロールのキックは、平泳ぎなどの足首や膝を曲げて推進力を得るキックに比べて、つま先まで伸ばした脚を、左右交互に上下に動かすことによって推進力を生み出します。このように、足首や膝を伸ばしたキックを、ヒューマンキックと呼んでいます。
キックアップは水面近くで、膝が伸びきって終了し、キックダウンも水中で膝が伸びきって終了します。
キックアップからキックダウンに移る時に膝は少し曲げられますが、このとき腰、膝、足首は逆の動きをします。この逆の動きをすることによって、脚全体がうねるように動き、水の抵抗を少なくすると同時に足の差圧によって推進力が得られます。
この足の上下による推進力は、クロール全体の推進力からすれば少ないものですが、ストロークによるからだのブレを安定させるのに役立っています。

