ストローク・メカニクス
推進力の維持
「揚力は圧力だけから発生し、抗力は圧力と粘性力の両方から発生する」という定理があります。
プルの動作でより大きな揚力と小さな抗力を得るためには、手首を柔軟にしたプルパターンをする必要があります。
優秀な水泳選手のジグザグのプルパターンは、揚カを生かしたプルパターンを象徴していて、手のひらで後方に押された水は、そのまま動き続けようとします。
一旦動き出した水を同じ方向に押し続けたままでは、大きな推進力を継続的に得ることはできません。
そこで、リラックスした手首の動作と柔軟性を保ちながら、指先で動かない水の圧力を感じるくらいの感覚で水を押し続けることで強力な推進力を得ることができます。
流体力学の応用
1971年インディアナ大学ノジェームズ・E・カウンシルマン博士によって発表された推進力の研究は、流体理化学の原理を水泳に応用することから始まりました。この揚力を推進力として使えれば、泳ぎの動作のエネルギー効率がよくなるというものです。
飛行機の主翼には上向きの揚力が働き、抗力は飛行を減速させる方向に働きます。翼をプルのときの手のひらにたとえると、スイマーが水をまっすぐ後方に押したときに、前方には揚力が働き、90度外側に抗カが働きます。
スイマーが効率的な推進力を得るためには、抗力はストロークの間中最小限にすべきです。なぜなら、抗力は揚力と比較して、エネルギー消費の割には小さな推進力しか生み出さないからです。
ストロークのプルパターン
優秀な選手のストロークのプルパターンは、かなり似通っていて、平面では表わせないジグザグで複雑な動きをします。
その点初心者は、より直線的で単純な動きともいえます。さらに手のひらも後方に向けて動くだけではなく、スカーリングのような動きで水を攪拌しながら後方に移動します。

